年金の専門家 社会保険労務士 熊谷たか子のサイト 社会保険労務士法人 熊谷・八重ア事務所
〒060-0042
札幌市中央区大通西6丁目2−6
三井生命札幌大通ビル3F
TEL:011-206-9332 011-206-6033
年金相談・札幌・厚生年金・離婚分割・在職老齢年金・不服申立・アメリカ年金・手続・請求・審査請求・障害年金・遺族年金・年金額・年金研修・講師・執筆
L  
相談
手続代行
Q&A
新聞等へ掲載記事

ニュースフラッシュ

ニュースフラッシュ・トピック一覧

社会保障カードの議論が大筋でまとまる

年金受給後も手続きがいろいろ

お忘れなく「ねんきん特別便」の確認

年金請求と支給停止の誤解

老齢厚生年金の請求手続は60歳になったら速やかに行いましょう。

合意による分割に続き、3号分割がスタートしました。

年金と失業給付の調整は65歳未満の間だけです。

年金受給を確実にするため早めの確認をしましょう。

女性の長期の厚生年金加入の損得を事例で見てみましょう。

平成20年度の年金額は据え置きとなります

消えた厚生年金を救済する特例法が施行されました

「ねんきん特別便」が青色の封筒で到着しますので、必ず開封して確認しましょう

企業年金の未請求、60歳以上で124万人も

年金時効特例法による年金支払累計額15億円を超える

年金の「時効特例法」が施行されました

住基ネットによる年金受給者の生存確認

配偶者から暴力を受けた方の基礎年金番号の変更

ドイツの話しですが「年金の支給開始は67歳に」

4月から新繰下げ制度が実施されます

平成19年度の年金額や保険料の改定は以下のようになります

会計検査院から、年金関係では事業所からの徴収不足が指摘されました

妻の年金減もある離婚分割に要注意です

「ねんきん定期便」の概要案が示されました

離婚分割の情報請求は圧倒的に女性が占めています

確定拠出年金の資産が自動移換されたまままでは資産は減少します

年金の記録ミスの対処にはあるゆる勤務歴の申出が肝心です

年金分割の際の情報提供がこの10月から始まります

社会保険の手続や様式が全国統一による方式になります

平成19年4月より、年金返上のしくみが導入されます

離婚分割の請求は、離婚後原則2年内に

特別障害給付金の申請が足踏み状態

約3分の1の高齢者が60歳前に一人暮らしに

新しい4分の1免除、4分の3免除制度がこの7月から申請受付

社保庁、年金教育実施率25%の目標で一層の推進へ

老齢基礎年金の繰上げ受給率が上昇傾向に

動画の「ねんきんWEB」で年金制度の解説がスタート

IDパスワード方式による年金加入記録の照会の即時回答が始まる

年金の「現況届」が不要になるサービススタートする

議員年金を完全廃止とすることへ与野党合意

「裁定請求書」の事前サービスが開始

確定申告や年末調整に社会保険料控除の証明書添付が義務づけ

子供の持つ余裕のない若年世代が増加傾向

日米社会保障協定の発効されました

平成16年簡易生命表による老後の長さ

離婚と年金

各年金制度の財政の成熟化は

介護保険法の改正案が成立

平成16年平均貯蓄高、負債現在高ともに増加

日仏、日白の社会保障協定が成立

社会保険庁、国民年金保険料未納者へ強制徴収の拡大

厚生年金基金の数、800基金切るまで減少

社会保険庁、社会保険の未適用事業所に職権による強制適用開始

厚労省、労働保険の未適用事業所を洗い出し、強制適用を開始

社会保険庁、第2土曜日など年金相談日、時間の拡充、FAX相談受付開始




         
社会保障カードの議論が大筋でまとまる

 厚労省の「社会保障カード検討会」の議論が整理され、大筋がまとまりました。
社会保障カードの役割として、

@年金手帳、健康保険証、介護保険証などの社会保障制度全体を通じた情報化の共通基盤、
A年金記録やレセプト情報、特定健康健診などの健康情報の閲覧が可能となる情報アクセスの基盤(本人が中継データベースにアクセスして自らの情報の閲覧が可能)
B医療機関などがデータベースを利用し被保険者の資格確認を行い、受診などの過誤請求、転記ミスの防止など、です。
 なお、住基カードと一体化した活用の他に、金融機関発行のICカード、ICチップ内蔵の携帯電話などの活用も検討されていますので、今後の議論の方向を見守りたいものです。(2008.11)

[トップページへ戻る]
年金受給後も手続きがいろいろ

 年金は請求手続きをしなければいつまでも支払われませんが、その後も定期的に支払ってもらうためにも、さまざまな手続きが必要です。以下に一般的な手続を上げてみましょう。

@誕生日がきたとき
 毎年、年金受給者の生存確認のため誕生月の末日まで「現況届(ハガキ)」を提出する必要があります。ただし、今後は、請求書に住民票コードの番号を記入しますので省略できるようになりました。ただし、住民票以外の住所を登録している場合は「現況届」が必要です。

A老齢厚生年金の受給者が65歳になったとき
「特別支給の老齢厚生年金」は65歳で終了し、「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」に切り替わります。そのため、65歳間近に送付されてくる「国民年金・厚生年金保険老齢給付裁定請求書(ハガキ)」を誕生月の末日までに返送が必要です。

B住所が変わったとき
 引っ越しをしたようなときは、年金の各種通知を確実に受取れるよう、速やかに「住所変更届(ハガキ)」を提出しなければなりません。

C年金の受取口座を変えたいとき
 銀行口座の指定変更は原則、住所変更を伴う場合のみ認められているものですが、やむを得ない事情があるときは「変更届(ハガキ)」の提出で変更ができます。

D年金証書を紛失したとき
 うっかり年金証書を紛失したとき、「年金証書再発行申請書(ハガキ)」を提出して、再発行が可能です。

E高年齢雇用継続給付金を受給したとき
 給付金を受給すると、年金の一部が支給停止になるため「老齢厚生年金支給停止事由該当届(様式583号)」を提出しなければなりません。

F遺族(障害)年金受給者が60歳(65歳)になったとき
 複数年金の権利があるとき、受けたい年金の選択に「選択申出書(様式201号)」の提出が必要です。

G死亡したとき
 速やかに「死亡届」の提出が必要です。(2008.11)

[トップページへ戻る]
お忘れなく「ねんきん特別便」の確認

 「ねんきん特別便」とは、今回の年金問題を受けて、年金加入記録を確認してもらうため、一人ひとりに送付している「お知らせ」のことで、以下のように2種類の封筒で送付されています。
@水色の封筒でのお知らせは、「記載されている記録以外に別途、あなたの記録がある可能性が高いので申し出てほしい」というものです。この特別便は今年3月迄に送付され、これまで約6割が回答していますが、まだ、未回答者も多く、引き続きフォローアップをしています。
A緑色の封筒でのお知らせは、「記録の漏れはないようですが、一人ひとりが記載の加入記録を確認してください」というものです。このお知らせは今年10月で発送を終え、現在、約7割の方が回答をしています。
ただし、Aの場合でも旧姓で加入した厚生年金等は漏れていることがありますので注意が必要です。未回答者は以下の問答を参考にし、速やかに回答しましょう。

Q:「年金加入記録回答票」の返送は必ず必要でしょうか?
A:記録に漏れや間違いがない場合でも必要事項を記入して、同封の封筒で必ず返送しましょう。

Q:自分の職歴等記録の詳細を覚えていないときの記載の方法を教えてください。
A:漏れのある場合は、ご家族や周りの方のご記憶等から思い出したり、本人のそのときの居住地や勤務先の業種、従業員数等の情報を記載し回答しましょう。

Q:施設に入所していて、記録の確認が困難なときは?
A:ご本人が病気等で確認できない場合は、「回答票」に「本人は病気で確認できません」と記入し、代理人の方のお名前や住所を記入して回答してください。

Q:漏れがないと回答した後に、履歴を思い出したら?
A:一度、回答したからと言って、記録がなくなってしまうわけではありません。分かった時点で、社会保険事務所に申し出て、確認をとってください。

Q:昔、公務員だった期間が記載されていないときは?
A:公務員等の記録は各共済組合から加入記録が送付されます。ただし、短期間の記録は各共済組合へ直接、将来の年金受給等を含め別途の照会が必要です。

Q:本人代わって相談する場合、持参するものは?
A:ご家族が申し出る場合は、委任状(委任者の保険証等を持参)、障害等で委任できない場合は、その事情がわかるもの等を持参されてください。(2008.10)

[トップページへ戻る]
年金請求と支給停止の誤解

 60歳以降も在職中のため厚生年金に加入しており、60歳から受給できるはずの「老齢厚生年金」の一部または全額が「支給停止」されてしまうということがあります。しかし、この「支給停止」ということがよく理解されていないため、次のような誤解や手続遅れが生じています。
 「60歳からは支給停止されるから、65歳で請求したら全部受給できるのではないか」「退職した後に請求すれば、支給停止が解かれるので、その分は遡って支給されてくるのではないか」というように、支給停止された年金が後から受給できるような誤った理解や、「年金は初めて支払われるようになったときに手続きをすればよい。」という誤解です。
 この「支給停止」とは、「あなたには、年金額が確定してその支払いを受けられる権利はありますが、現在は、その月々の年金を一部または全額を支払うことができない状況にあるため、その分(支給停止される額)はあなたには支払いません。」という意味です。
支払うことができない状況とは、以下のような場合です。

@前例のように、60歳以降厚生年金に加入して報酬(月給と賞与)を得ているときは、その報酬と年金月額(確定された年金月額)によって、実際に月々に支払われる年金額が調整計算され、支給停止になる(一般に在職老齢年金と言う)ことがあります。
A遺族厚生年金を受給しているため、60歳から65歳の間は自分の老齢厚生年金とどちらか一方の受給になるため、遺族厚生年金が多いときは、老齢厚生年金はその間全額が支給停止になります。 B60歳以降に退職して失業給付(基本手当)を受給した場合、60歳からの老齢厚生年金はその間、全額が支給停止になります。
 一般的に、老齢厚生年金は現在では60歳になったときに受給権が発生します。例え、全額支給停止のため実際に支払われる額がない場合でも、受給権確定のため60歳時に手続きが必要と理解しましょう。
現在、受給権が発生する方に請求書用紙を送付するサービスを実施しているのも、手続が遅れないようにというためなのです。(2008.09)

[トップページへ戻る]
老齢厚生年金の請求手続は60歳になったら速やかに行いましょう。

 現在、60歳時点で12カ月以上の厚生年金加入期間がある(その他国民年金の加入等で受給資格期間を満たしていること)方に、社会保険庁から請求書用紙(ターンアラウンド用)が、60歳の誕生日の3カ月ほど前に緑色の封筒で郵送されてきます。なお、今後、昭和28年4月2日(女性は昭和33年4月2日)生まれ以降の方の請求手続は生年月日により61歳、62歳と順次遅くなりますので、その年齢に合わせ、用紙が送付されてきます。
 この請求書用紙には、基礎年金番号で管理されている@氏名・フリガナA住所B生年月日C年金の加入履歴(厚生年金では事業所名)の情報が印字されています。
住所や氏名に誤りがないか、年金の履歴が漏れていないか、基礎年金番号以外の年金番号を持っていないかなど、内容をよく確認して手続に入ることが大切です。
なお、基礎年金番号の登録住所と違うところに居住している場合は、届かない場合があります。ターンアラウンド用は再発行されませんので、紛失や汚したときも同様ですが、別途、社会保険事務所の窓口に備えてある青色の「裁定請求書」用紙で手続を行うことになります。
 次に、実際の請求手続は60歳になってから行います。用紙に必要事項を記入し、添付書類とともに社会保険事務所の窓口に提出や郵送しなければなりません。
添付書類は、本人や配偶者の厚生年金の加入状況、年齢などにより内容は変わります。一般的に婚姻している方は@戸籍謄本A世帯全員の住民票B配偶者(または本人)の所得証明書などです。これらは、60歳になってから用意するもので、早すぎると取り直しになります。
 そして、請求手続後約1カ月半後に、年金の受給権がある証としての「年金証書」が到着します。大切に保管しておきましょう。その1〜2カ月後に、支給される年金が有る場合は振込通知(ハガキ)があり、指定口座に振り込みまれます。年金の振込は原則的には偶数月の15日ですが、最初だけは奇数月に払われることがあります。
 なお、60歳以降在職中で報酬が高くて一部あるいは全額が支払われない方で、もらえるときに請求手続をすればよいと誤解している方も見受けられます。年金支給の有無に関係なく年金の請求手続は60歳時に終えておくことが決まりです。(2008.08)

[トップページへ戻る]
合意による分割に続き、3号分割がスタートしました。

離婚時に合意した場合に年金を分割できる制度が平成19年4月より施行されていましたが、平成20年4月からは、合意を必要としない「3号分割」のしくみもスタートしました。概要について解説します。

■3号分割の基本的な考え方
 一般的に、厚生年金に加入する夫の被扶養配偶者である妻の年金加入を「第3号被保険者」といいますが、その夫の負担した厚生年金の保険料については夫婦が共同で負担したものであるということを基本認識とすることが法律に規定されました。
 その根拠にのっとり、離婚時には夫の標準報酬の半分を分割するよう、妻から請求が可能となったものです。

■合意分割と3号分割の違い
・夫の合意が必要とする合意分割と違い、3号分割では合意を必要とせず、妻からの一方的な請求により分割が可能となります。離婚していなくとも夫が長期間行方不明の場合にも請求が認められます。
・過去の婚姻期間分も含め分割ができた合意分割と違い、3号分割は平成20年4月以降の第3号被保険者期間に対応する夫の標準報酬だけが対象です。
 そのため、今年5月の離婚では、3号分割の対象は4月分のみ、その前の婚姻期間(第3号期間分も含む)については、合意による分割しかありません。
・分割割合を当事者で任意に決定できた(半分割が上限)合意分割と違い、3号分割では、強制的に半分割となります。

■分割の手続
・現時点では、3号分割の対象期間は短期間のため、ほとんどが合意分割による請求手続となるでしょう。  ふたつの分割期間があるときは、合意分割の請求時点で3号分割の請求があったものとみなされて、分割処理が行われます。
・これまでの合意分割の手続では、合意したことを証明する公正証書等の作成が必要でしたが、今回からは一部簡素化され、夫と妻(それそれの代理人可)の両者が一緒に社会保険事務所に出向いて、合意していることの書類に署名等をすることで、請求手続が可能となりました。(2008.07)
[トップページへ戻る]
年金と失業給付の調整は65歳未満の間だけです。

 今年60歳を迎える方でも「特別支給の老齢厚生年金」は60歳(今後は生年月日により61〜65歳開始)支給開始となっています。
 この年金受給者が、雇用保険の失業給付である「基本手当」を受けようと職安に「求職の申込み」をした場合、原則、この申込みをした月の翌月分から、基本手当の所定給付日数又は受給期間が終了するまでの間、年金が月単位で支給停止となってしまいます。
ただし、「基本手当を受けた日が1日もない月(暦月)」のときは支給停止を行わず、年金を受け取ることができます。
 ところで、年金は月単位で支給され、基本手当は1日単位で(処理上28日分まとめて)支給されるものです。そのため、原則として、ある月において、1日でも基本手当の支給を受けた日がある場合には、年金はその1カ月分全額が支給停止となってしまいます。
 結果、同じ日数分の基本手当を受けた方であっても、年金の支給停止月数が異なるということが生じるため、基本手当の受給終了後に、一定の調整をすることになっています。
 具体的には(括弧内は一例)、基本手当の支給を受けた日数(180日)を30日で割った数(6)を、老齢厚生年金の支給停止された月(7カ月とすると)から引きます(7-6)。1未満の場合は切り上げしますが、その数(1)の分だけ、最終的には年金の支給停止が行われなかったものとみなし、その月数(1カ月)分の年金が、改めて支払われてくるしくみとなっています。
 つまり、基本手当を途中でいったん受けなくなっても、すぐに年金は支払われず、調整は事後となります。収入に空白期間が生じますので注意が必要です。
 また、65歳直前に退職したときの基本手当は、65歳を過ぎても受けることができますが、65歳以降の老齢厚生年金と老齢基礎年金は調整対象でありませんので、結果、年金と基本手当の両方を受給できます。
 なお、この年金の調整対象の失業給付は、「基本手当」だけです。季節雇用者が受ける特例一時金や65歳以降に退職した方が受ける高年齢求職者給付金(一時金)は対象外、年金が支給停止になることはありません。(2008.06)

[トピック一覧へ戻る]
年金受給を確実にするため早めの確認をしましょう。

 老齢基礎年金を受給するには、下記のような一定期間の年金加入が必要です。老齢基礎年金の受給資格があれば、老齢厚生年金や退職共済年金の受給資格も同時につき、合わせて受給ができます。

@大原則は25年です。この25年には、国民年金の保険料を納付(第3号期間も含む)した期間の他に、免除や学生納付特例の期間、厚生年金の加入期間も含みます。また、加入が強制されていなかったときの未加入期間(カラ期間という)も含まれます。

A昭和31年4月1日以前生まれの方への特例として、厚生年金(共済年金も含む)の加入期間だけで、20年〜24年(生年月日による)です。

B昭和27年4月1日以前生まれの方への特例として、  厚生年金の加入期間だけで15〜19年(生年月日による)です。ただし、40歳(女性では35歳)以上の厚生年金の加入期間に限ります。

これらのしくみを知らなかったばかりに、納付を怠り、資格期間が足りず、65歳を過ぎてからでも、なんとか資格をつけたいという相談も少なからずあります。  そのようなとき、下記例のように、年齢や生年月日、どの位の不足なのか、現在の就労状況はどうなのか、などにより救済方法は違ってきます。

○例1 現在67歳、国民年金の納付期間が10年、免除の期間が6年、夫のカラ期間が8年ある場合
    → これから国民年金(厚生年金)に1年加入すると68歳で受給資格がつきます。資格のためには国民年金の高齢任意加入(65〜70歳未満)ができます。
○例2 現在68歳、若い時の厚生年金期間が17年だけの場合
    → これから厚生年金に3年加入すると、71歳で受給資格がつきます。資格のためには70歳を過ぎても厚生年金の高齢任意加入ができます。
○例3 現在65歳、40歳以降の厚生年金期間が13年だけの場合
      → これから厚生年金に2年加入すると、67歳で受給資格がつきます。

 勤務実態などを必要とする高齢期の厚生年金加入は簡単ではありませんが、未適用のままの法人の代表者等では、新規適用手続により70歳以降も加入が可能です。いずれにしても、資格期間に不足が想定される方は、早めの年金相談をお勧めいたします。(2008.05)

[トピック一覧へ戻る]
女性の長期の厚生年金加入の損得を事例で見てみましょう。

 女性の社会進出に伴い、女性の厚生年金の加入期間が長くなってきています。これまで、夫に扶養されて加入する第3号被保険者(国民年金)の方が、加給年金や振替加算を受給でき、得と考える傾向がありました。
 しかし、長期にわたる女性のライフプランを考えますと、今後は夫と妻各々が厚生年金の長期加入を目指すことも必要になってくるのではないでしょうか。
 以下、@ABはいずれも夫の厚生年金期間が20年以上で、妻の厚生年金期間が短い(20年未満)場合での、加給年金と振替加算の受給額を挙げてみました。(金額は平成20年度価格)

@夫が昭和23年4月2日生まれ、妻が昭和26年4月2日生まれ(3歳年下)の場合
☆夫に、64歳から68歳(妻が65歳)になるまでの4年間にわたり加給年金が加算(総計158.4 万円)されます、また、妻には65歳から年額75,900円の振替加算が終身にわたり加算され ます。

A夫が昭和28年4月2日生まれ、妻が昭和29年4月2日生まれ(1歳年下)の場合
☆この夫の生年月日では加給年金は65歳からというしくみです。夫には65歳から66歳(妻が  65歳)になるまでの1年だけ加給年金(年39.6万円)が加算されます。また、妻には65歳 から年額57,700円の振替加算が終身にわたり加算されます。

B夫が昭和36年4月2日生まれ、妻が昭和36年4月2日生まれ(同い年)の場合
☆この夫も加給年金の開始は65歳ですが、妻も65歳のため、夫に加給年金が加算される期間 はありません。ただし、妻には65歳から年額15,300円の振替加算は終身にわたり加算され ます。

 @〜Bの例で、妻の厚生年金期間が長い場合は、いずれも加給年金と振替加算の加算はありません。各々の年金加入による基本額のみの受給となります。
振替加算は昭和41年4月1日以前生まれの方にあるものですし、今後まもなく加給年金の加算開始は65歳からとなりますので、夫妻の年齢差によって受給できるときとできないときがあり、損得は一概に言えません。
 今後、パートの厚生年金加入の見直しも予想されます。早めに、女性は自身の働き方について考え直す必要があるかも知れません。(2008.04)

[トピック一覧へ戻る]
平成20年度の年金額は据え置きとなります

 総務省は平成19年平均の全国消費者物価指数の対前年比変動率を0.0%と発表しました。そのため、平成20年度の年金額は、この物価の伸びに合わせ、新規受給者、既受給者ともに、平成19年度に引き続き、据え置きとなります。
 本来、新規裁定者の場合、賃金の伸びで年金額を改定することになっていますが、今回は、賃金の伸びが△0.4%と物価の伸びより低かったため、物価の伸びに合わせ、据え置きとなったものです。
 なお、現在は、平成12年から14年度の物価下落分1.7%嵩上げした特例水準となっています。いわゆるマクロ経済スライドによるマイナス調整も行えず、依然として特例水準が維持されたままとなっています。
 ■平成20年度の年金額の例
   ●国民年金 老齢基礎年金(満額)年額  792,100円 (月額66,008円)
   ●厚生年金 夫婦二人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額(モデル額)
                  年額2,791,100円 (月額232,592円)(2008.02.10)

[トピック一覧へ戻る]
消えた厚生年金を救済する特例法が施行されました

 保険料が天引きされていたにもかかわらず、年金の加入期間がない、いわゆる「消えた厚生年金」を救済するための特例法が昨年12月19日に公布、同日に施行されました。この制度の概要と実務での留意点等を解説しましょう。
現行法では、保険料の時効との関係で救済されないしくみとなっています。
つまり、資格確認の届出等がない前に厚生年金保険料の徴収時効2年が経過すると、その期間分年金は発生せず、ただ、資格確認後に保険料納付が時効の場合は、行政側の責任のため、その期間分の年金は支給するというしくみとなっています。
これまで、第三者委員会には、時効にかかっているが、保険料が天引きされているという案件が多数寄せられ、現行法で救済ができませんでした。本来は、従業員から事業主に損害賠償を請求するしかないのですが、特例法により、時効後でも事業主が保険料納付を可能とし、早期に従業員の救済を図ろうとしたものです。
特例法の概要は以下のとおりです。
1)保険料天引きの事実があるが、資格期間が確認されていない旨を第三者委員会に申立し、認定された場合、資格の記録訂正を社会保険庁長官にあっせん、それを受け、資格期間や標準報酬等を整備、その旨を申立者に通知、受給者であれば年金が増額改定されます。事業主へは、保険料の納付申出が可能なこと、申出がなければ会社名を公表する等の通知等勧奨されます。
2)事業主は納付申出を行うと、翌月末日の納期限で納付義務が発生、滞納すると強制徴収の対象となってしまいます。天引きがあっても、保険料納付があったか否か不明な案件では、行政のミスも考えられ、公表がされませんので、納付申出に慎重さが求められます。
3)事業主が所在不明、又、倒産等では元役員にも勧奨を行いますが、勧奨開始日から6ヵ月経過した日の属する末日まで納付申出がない場合は、会社名や役員の氏名が公表されます。ただし、その申立期間に係る人事総務担当の役員に限り公表するとしています。
4)公表後も納付がなければ、保険料相当額は国庫負担で賄われ、代わりに国から事業主や元役員へ損害賠償請求の訴えが提起されることもあります。
今後は、悪質な会社等への保険料の強制徴収が強化されるものと思われます。(2008.01.20)

[トピック一覧へ戻る]
「ねんきん特別便」が青色の封筒で到着しますので、必ず開封して確認しましょう

 宙に浮いた5000万件の年金記録の名寄せが進み、この12月17日より「ねんきん特別便」が年金受給者と加入者に順次送付されます。平成20年3月までの送付分は、すでに把握されている加入歴の他に、何らかの記録がある可能性のある方への送付ですので、必ず確認しましょう。その他、新たな記録の可能性がない方には平成20年4月以降、順次送付されます。
 まず、年金受給者は、今一度ご自分の記憶と「ねんきん特別便」に記載されている記録を照合して、該当する場合は直接社会保険事務所に出向き、手続をおこなってください。念のため、身分証明や認め印などを持参されてください。また、受給前の方の場合は、漏れている加入歴を記入し返送してください。
 最近、移転していながら、社会保険庁に住所変更の届出をしていない方は要注意です。
送付されないこともありますので、すぐに手続をすることをお勧めします。厚生年金の加入中であれば、勤務先で行います。
 また、本人の加入歴が変われば、配偶者の加入記録、例えば、第3号被保険者に該当するなどの場合もあります。これも改めて手続が必要となります。合わせて窓口で確認してください。
詳細は、社会保険庁のHPでも知ることができます。

http://www.zenkoku-gh.jp/news/onegaishitaizikou.pdf (2007.12.26)

[トピック一覧へ戻る]
企業年金の未請求、60歳以上で124万人も

 企業年金連合会は、60歳以上で厚生年金基金の年金を請求していない方が124万人もおり、その年金額は過去の分を含め約1544億円にものぼることを明らかにしております。
 これまでの年金相談でも多数の基金年金の未請求の方がおられました。未請求の理由は、基金に加入していたかどうかわからない方、基金から一時金を受けたので請求できないと思っている方、僅かな年金のため放っておいた方、など理由はさまざまです。
 しかし、一番の問題は、基金年金は公的年金の一部であるということが、加入者本人に詳しく周知がされていないことでしょう。そのため、基金に10年以上とか15年以上の加入者に未請求はありませんが、途中退職など短い加入の方が取り残されているように思います。その短い加入の場合の請求手続先は、企業年金連合会です。
 奇しくも、この問題が大きく報道される直前に、私は道新「悠々ナビ」に掲載しておりました、参考にされてください。

■未請求となっている原因は、基金加入時から住所が変わった、結婚で姓が変わったなどで請求書が到着しないため、とされています。
 58歳時の年金加入歴のお知らせの中に、基金加入の月数がある方、年金受給者は年金証書に基金加入の月数が記載されている方、1ヵ月でも請求ができますので、今一度確認をしましょう。
■国の年金の支払は、請求を忘れていた場合の時効は5年ですが、基金年金に時効はありません。今からでも全額、取り戻せます。(2007.09.26)
[トピック一覧へ戻る]
年金時効特例法による年金支払累計額15億円を超える

 今年7月6日から施行された「年金時効特例法」による時効消滅分の年金の支払総額が9月2日までで、累計で15億円を超えました。
 これまでの受付件数は12,402件あり、そのうち支給決定件数は1,539件(男性980名、女性550名)で、これらの総額が15億2,183万円となったものです。
 ・対象者の年齢の平均は、75歳(最高96歳、最低65歳)
 ・支給決定金額の平均は、99万円(最高2,159万円、最低240円)
 ・対象期間の平均月数は、98月(最高368月、最低1月)
 なお、時効にかかる期間がなかった方など、不支給決定も5件ありました。
 まだまだ、受付件数に比べ、決定が滞っているように思えますが、該当すると思われる方は、積極的に相談をすることをお薦めいたします。(2007.09.26)

[トピック一覧へ戻る]
年金の「時効特例法」が施行されました

 強行採決いわゆる「年金時効特例法」が7月6日に施行されました。
 これは、「年金記録の訂正」により年金が増額したときでも、これまでは、消滅時効により、直近の5年間分の年金しか支払われなかった分を、請求者または遺族へ全期間に亘り遡って支払うことを規定しています。

■5年の消滅時効がある方で、今回の法施行により、全期間遡って支払われる対象者 は以下のようになります。

 @施行日前から年金の受給権があり、施行日後に年金記録が訂正され、年金が増額した場合
 A施行日又は施行日前に年金の受給権があり、施行日前に年金記録が訂正され、年  金が増額した場合
 なお、@とAの場合で、すでに亡くなっている場合は、一定の遺族に未支給年金として、消滅時効の分が支払われます。
   また、今後、施行日後に年金の受給権を取得した方については、個別事情に応じ、5年の時効を援用することとなります。

■法の対象となる「年金記録の訂正」とは以下のような場合です。

 @裁定後に行われた「被保険者資格の取得や喪失の年月日」「標準報酬や保険料の納付状況の訂正」など
 A初めて年金の受給権が確認できることになった「年金手帳の記号番号の基礎年金番号への統合による被保険者期間等の追加」や「生年月日の訂正」など

■特例法は、年金記録の訂正に伴う年金の増額分について回復を図るのが目的となっ ています。そのため、以下のような取り扱いがあります。

 @年金の裁定請求を、本人の事情により遅れて行った場合は遡及対象とならない。
 A消滅時効がある@の場合で、その後、年金記録の訂正により年金が増額した場合は、その増額した分についてのみ、全期間遡る。
 B年金記録の訂正により、年金が減額された場合には、従来どおり5年前までの分についてのみ返納することになる。
 なお、施行日前に5年の消滅時効がある受給者の方には、今後9月頃より順次、手続書類が送付されることになっていますが、急ぐ場合には、すぐに手続も可能です。
 原則的には添付書類は必要ありませんが、窓口確認のため、「年金証書」「振込通知書」など基礎年金番号の確認できるもの、遺族が手続をする場合は、亡くなられた方の基礎年金番号などの確認できるもの、振込口座の預金通帳などが必要となります。(2007.07.15)
[トピック一覧へ戻る]
住基ネットによる年金受給者の生存確認

 これまで、年金受給者の生存確認は年1回、誕生月に、「現況届(ハガキ)」の提出により行われていましたが、平成18年12月生まれの方から住基ネットも活用した生存確認と現況届による生存確認の2通りで行うことになりました。
 住基ネットを活用した生存確認の照会は、年1回、住民票コードを収録している全受給者の情報を住基ネットに照会し、生存の情報が得られれば、年金の支給を継続するものです。
 なお、住基ネットに不参加の市町村に居住の方は、これまでと同様に、現況届の提出が必要になります。地域により違いがありますが、約8割の受給者の住民票コードの特定が完了しましたので、その方々については現況届の提出は不要となります。
 そのため、そのお知らせを平成18年12月から1年間かけてその通知をするとしています。(2007.04.20)

[トピック一覧へ戻る]
配偶者から暴力を受けた方の基礎年金番号の変更

 平成19年2月より、配偶者から暴力を受けた方(被害者)からの、社会保険庁の原簿等にある住所情報等が配偶者に知られないように配慮して欲しい旨の申し出により、新たな基礎年金番号を付番してもらうことが可能となりました。
 その場合は、新たな年金手帳、年金受給者であれば新たな年金証書が交付されることになります。また、配偶者または配偶者以外の第三者から委任状を添付のうえ、被害者の住所等の個人情報について照会があった場合でも社会保険庁は回答を行わないとしています。
 基礎年金番号を変更するためには、下記のような書類の写しの添付が必要となります。
 @婦人相談所が発行する「配偶者からの暴力の保護に関する証明書」
 A配偶者暴力相談支援センターが発行する証明書
 B裁判所が発行する保護命令に係る書類。                  (2007.04.20)

[トピック一覧へ戻る]
ドイツの話しですが「年金の支給開始は67歳に」

3月9日の時事通信の記事からです。
「ドイツ連邦議会(下院)は9日、年金支給開始年齢を現行の65歳から段階的に67歳に引き上げる法案を、連立与党の賛成多数で可決した。州政府代表で構成する連邦参議院(上院)の承認も必要だが、可決・成立は確実な情勢。日本と同様にドイツでも少子高齢化が進み、年金財政の安定化が急務となっていた。
法案によると、2012年から29年までの間に、支給開始年齢が毎年1〜2カ月引き上げられる。これにより、1964年以降に生まれた人は、年金を満額受給するためには原則的に67歳まで働く必要がある。」と報じています。
少子高齢化により年金財政に影響が及ぶということは国による違いはなく、とうとうドイツでは65歳という年金の支給開始の繰下げに着手したようです。
日本では、2004年の年金改正で、保険料水準固定方式と年金額の自動調整という、永久に年金財政を均衡させていくしくみが導入されました。そう言っても、その計画は、一定の物価上昇率、平均余命の伸びを勘案した率、年金の被保険者数の減少率を予定して設計されたもの、その上で、年金の所得代替率50%は維持という約束はありますが、それら前提が狂うと、50%の維持は難しくなるはずです。
そうなると、年金額を下げずにとるべき施策としては、年金の支給開始年齢の引き下げしかないようです。ドイツの後追いをしないよう願うばかりです。(2007.03.11)

[トピック一覧へ戻る]
4月から新繰下げ制度が実施されます

 「繰下げ制度」とは、本来の年金支給開始年齢を遅らせ、一定率で加算された増額年金を受給することを言い、増額になるとは言え、遅く受給しますので、累計額で見ると長寿でなければ結果として損ではあります。  これまでも、繰下げ制度はありましたが、新繰下げは昭和17年4月2日以降生まれの方から適用します。特徴として、下記のようにいろいろな受け方ができることです。
@老齢厚生年金と老齢基礎年金を一緒に繰り下げる。
A老齢厚生年金を繰下げ、老齢基礎年金は65歳から受ける。
B老齢厚生年金を65歳から受け、老齢基礎年金を繰下げる。
C在職中のため、老齢厚生年金が全部または一部だけ支給されているので、その支給額を 繰下げる。その際、老齢基礎年金を一緒に繰下げする、又は繰下げせず65歳から受け ることもできる。 D厚生年金基金の加入期間がある場合、代行部分は、各基金等から支給されるが、この部 分についても、繰下げができる。また、基金独自の加算年金も繰下げは可能となるが、 割増率は基金独自の率による。  以上、繰下げ率は月単位で年金額の0.7%加算、最大70歳の繰下げでは60月ですので42%増となり、65歳からの受給比較では、およそ82歳で累計額が同じくらいとなります。
 さて、今回のお話しは65歳支給開始の老齢厚生年金と老齢基礎年金の繰下げ制度のことです。現在、60歳から支給されている「特別支給の老齢厚生年金」に繰下げ制度はありません。ときどき60歳の年金を繰下げて65歳から増額して受けられると誤解されている方が見受けられます。
まずは、60歳で裁定請求の手続をし、65歳時点の切り替え時に繰下げをするかどうか判断することになります。65歳以降の生活設計やインフレ動向、また健康状態などを見て自分に合った選択を考えてみるとよいでしょう。(2007.03.11)

[トピック一覧へ戻る]
平成19年度の年金額や保険料の改定は以下のようになります
        (全国厚生労働関係部局長会議においての渡邉年金局長のお話から)

★基礎年金の国庫負担割合  国庫負担割合は、平成21年度までに2分の1に引き上げることとされていますが、その実現に向けて、新しい「2分の1確定法案」の成立を目指すとしています。また、19年度の予算案でも、現行の国庫負担割合である3分の1+千分の25にさらに千分の7を加算し、国庫負担割合を3分の1+千分の32となります。そのため、平成19年度には、おおよそ36.5%まで国庫負担割合が引上げられます。

  ★年金額の改定  総務省は、平成18年平均の全国消費者物価指数の対前年比変動率が+0.3%と発表しましたが、対前年比名目手取り賃金変動率は0.0%のため、19年度の年金額は名目手取り賃金変動率により改定され、18年度と同額になります。 老齢基礎年金は満額で792,100円となります。

★国民年金の保険料  平成16年度年金制度改正で、毎年度280円ずつ引き上げることとされていましたが、17年度消費者物価変動率が△0.3%となった経緯から、その分に見合うかたちで引上げ幅を280円でなく、240円に縮小、19年度の国民年金の保険料は月額14,100円となります。 そのため免除制度における保険料は、4分の3免除で3,530円、半額免除で7,050円、4分の1免除で10,580円となります。

★パート労働者への厚生年金の適用  平成16年度年金制度改正時から、引き続きの検討課題とし、厚生年金の適用と基本的に一体的な適用としていく方針が示されています。

 

  この課題に関しては現在、「パート労働者の厚生年金適用に関するワーキンググループ」が関係団体等からのヒアリングを行っています。パートを多く抱える日本フードサービス協会などの外食産業や日本チェーンストア協会といった小売業などの団体からは、社会保険適用が実施された場合、事業主負担の増加のほか「パート労働者自身が反対している」「流動性が高い業種では適用のそぐわない」という理由で反対が表明されています。それに対し委員からは、パート自身の反対という点に関しては、「年金をよく知らないのではないか」「情報に差があるため反対が多いのではないか」という制度周知の温度差による点などが指摘されています。一方、連合等の労組関係団体は、正規・非正規社員といった区分けをなくして均等待遇を進めるという考え方を強調し、社会保険適用を訴えています。  実際、パートは、主婦の他にフリーターや学生も多く、その加入について年金の理解度や情報の受け取り方も価値観により違いさまざまな考えに至っているように思います。その整理は簡単にいかないようです。(2007.01)

[トピック一覧へ戻る]
会計検査院から、年金関係では事業所からの徴収不足が指摘されました

 会計検査院の「平成17年度決算検査報告」によりますと、年金関係の「不当事項」として、@厚生年金保険の老齢厚生年金及び老齢基礎年金の支給が不適正A健康保険及び厚生年金保険の保険料の徴収不足などの他、国民年金の不適正免除問題を挙げています。   検査院は、短時間就労者が増加傾向にあることから、北海道社会保険事務局ほか27社会保険事務局の223社会保険事務所等管内の短時間就労者を多数使用している事業主を中心に選定し、特別支給の老齢厚生年金を全額支給されている受給権者を使用している事業主等も含めた2508事業主について、平成15年度から18年度まで間の保険料の徴収の適否を検査しました。その結果、以下のような事例のように、2473事業主のうち1111事業主について、27億円余り(健康保険と厚生年金)の徴収不足であったとしています。

★事例1:短時間就労者を使用している事業主が被保険者資格取得届を怠っていた事例  人材派遣会社A社の従業員3700人のうち、2774人は勤務時間が短く常用的な使用でないとして、資格取得届を行っていませんでした。しかし、賃金台帳、出勤簿、雇用契約書等の調査から、このうち83人は常用的な使用とされ、計3300万円余りが徴収不足とされました。

★事例2:特別支給の老齢厚生年金の受給権者を使用している事業主が被保険者資格取得届を怠っていた事例  建設業のB社の従業員17人のうち12人について、年金受給者から年金が支給停止になるとの申し出を受けたため、資格取得届を行っていませんでした。  しかし、賃金台帳、出勤簿、雇用契約書等の調査から、これら12人は常用的な使用とされ、計171万円余りが徴収不足とされました。 以上のうち、事例2のような場合、年金受給権者の年金が支給停止すべきものがあったときは、支給停止の手続がとられ、不適正支給として遡及した年金の返還措置が執られることになります。 なお、検査院では、こうした事態が生じたのは、事業主が@被保険者資格取得届の提出を怠っていたA資格取得年月日の記載が事実と相違していたB被保険者資格喪失届を誤って提出していた、などによるものと指摘しています。(2007.01)

[トピック一覧へ戻る]
妻の年金減もある離婚分割に要注意です

 離婚分割がいよいよ今年の4月から実施されます。 離婚分割で分割を受ける側の多くは「妻」でありますが、その妻の年金額が分割により減ることもあるので要注意です。 一般に、夫の厚生年金加入が240月以上等で、妻が65歳時から老齢基礎年金に「振替加算(昭和17年1月生で、年13万円余り)」が加算されて受給します。ところが、離婚分割により、夫から分割された厚生年金期間(みなし期間)と妻自身の厚生年金期間と合わせて240月以上になると、その加算は支給停止になるのです。 厚労省は、「妻自身が240月以上の厚生年金の加入期間を持って、老齢厚生年金を受給するというときには、この離婚分割の有無に関わらず、加給年金や振替加算は扶養的は意味を持っているので、これを支給しないというルールを基本としている。」とし、振替加算は離婚により加算をしないとしています。 振替加算額は生年月日により違いますが、例えば、年13万円は、一般に約6〜8年分くらいの分割額にあたります。 離婚の際には、これらの要素を踏まえた上での増額分、減額分などきめ細かな試算が求められるでしょう。(2007.01)

[トピック一覧へ戻る]
「ねんきん定期便」の概要案が示されました

 社会保険庁は、08年4月から実施予定の「ねんきん定期便」のたたき台を示しました。 「ねんきん定期便」のイメージは以下のようになります。
@まず、これまでの保険料納付期間を、基礎年金、厚生年金別に分かるようにします。
Aその上で、基礎年金は、第1号、第2号、第3号被保険者期間別に期間が示されます。
Bさらに、第1号被保険者期間は、納付月数と各種の免除期間の月数が示されます。
C年金額は、加入期間に基づいた基礎年金額が示されます。
D次に、厚生年金では、これまで納付した保険料をもとにした平均標準報酬額が出され、これをもとに計算式にあてはめて計算した年金額が示されます。
Eこれら、基礎年金額、厚生年金額を合わせて、「年額」「月額」が分かるようにします。

 以上のとおり、20歳の誕生日から定期便は送付されることによって、毎年どの位の保険料が払ってきたのか、年金額がどの程度積み上がっていくのか分かるようになります。
 これに先だって、平成19年3月から35歳、同年12月から45歳の節目に加入期間と加入履歴を通知、また、55歳以上には平成19年12月から定期便が先行して通知されます。
 最終的には、50歳以上には将来の見込み額を示し、50歳未満には年金額早見表から自分で、将来の年金額がどの位になるかの目安をもってもらうことになります。
 従来導入検討であったポイント制での説明でなく、わかりやすく額そのもので通知することになります。
 これからは、通知を受け取った後には、その内容を検証し、おかしな点がないか、よく内容を読み込むことが大切です。(2006.12)

[トピック一覧へ戻る]
離婚分割の情報請求は圧倒的に女性が占めています

 社会保険庁から、この10月から始まった離婚時の厚生年金の分割制度のための情報提供について、スタート1ヵ月間の処理状況を発表しました。
情報とは、離婚分割の割合を決定する際の参考となる、離婚当事者双方の標準報酬総額や按分割合の範囲などです。 請求件数は1ヵ月間で約1355件となっていましたが、そのうち女性からが1209件と約9割を占めていました。また、実際に、情報通知書を交付したのは698件(女性626件、男性72件)、郵送や窓口での手渡しなど予め指定された方法で行われ、双方の立場を尊重した丁寧な処理方法となっています。
また、相談件数は1ヵ月間で約6283件、うち社会保険事務所への来訪相談は約半分の3285件、やはり、こちらも、女性が2690件と約8割以上を占めています。
今後、これら情報請求者、相談者数がどのように推移するのか、関心を持って見守っている人は多いはずです。(2006.12)

[トピック一覧へ戻る]
確定拠出年金の資産が自動移換されたまままでは資産は減少します

 日本版401Kと称された「確定拠出年金法」の制度が施行されてから5年が経過しました。  平成18年7月末現在で、企業型には199万人、個人型には7万人と、合計で200万人を突破しました。厚労省では着実な普及が図られているとしています。
 また、企業年金連合会での「確定拠出年金に関する実態調査」によりますと、加入者に対する投資教育は企業の義務とされているにもかかわらず、継続教育の実施率は約33%と、3社に1社に留まり、継続教育を実施していない企業は約46%と半数近くで、制度導入後の再教育の実施率が低い状況にあります。
 さらに、加入者の退職等により企業型確定拠出年金の資格を喪失した後、個人型確定拠出年金への加入手続を取らない自動移換者の数も約4万7千人(前年度2万3千人)と急増しているとしています。  自動移換とは、個人別管理資産のある方が退職等した場合、その資産を個人型確定拠出年金への移換手続や、脱退一時金(資産額が50万円以下の場合、希望により)の請求手続を6ヵ月以内に行わないと、その資産は現金化されて、国民年金基金連合会に自動的に移換されてしまうことです。
 自動移換されたままでは、全く運用をしないため資産を増やせなかったり、また、年金受給開始時期が遅くなったりというデメリットが生じることになります。管理手数料がかかるだけでは、資産が減少するばかりです。  そのため、退職後、企業型確定拠出年金の制度のある企業に再就職した場合は、資産を転職先へ移換して引き続き運用することになりますが、再就職しないとき、制度のない企業に再就職したときは、速やかに個人型確定拠出年金に移換することが大切です。その場合は、引き続き個人型で加入して掛金を拠出したり、あるいは、それまでの資産のみを運用し続けることが可能です。
 ただし、退職後、国民年金の第3号被保険者(専業主婦など)になる場合は掛金を拠出できませんので、脱退一時金の請求や、それまでの分の資産運用だけになります。
 実際、企業型確定拠出年金制度のある企業を退職した方から、移換手続の相談がありました。確定拠出年金は中小企業への普及が進んでいる実態がありますが、加入時の投資教育の他に、退職に際しての移換等の説明が十分行われていないとすれば、厚生年金基金の請求もれなどよりは、罪が深い気がします。(2006.10)

[トピック一覧へ戻る]
年金の記録ミスの対処にはあるゆる勤務歴の申出が肝心です

 最近、年金の過払いミス報道の他に、「年金の記録ミス2万4000件、照会者の2割 (20061026日経)」「年金記録の不一致、3400件を再調査・社保庁(20061028日経)」など記録のミスの報道も多くされています。
 年金の加入記録のミスには、大きく分けて、委託業者の入力ミスと本人からの申し出がされないため確認されないミスがあると思われます。
 国民年金の記録ミスで、保険料を支払ったのに社保庁にデータが入っていないというパターンがありますが、これはたいへんな問題です。保険料を確かに払ったことの証明を国民側が提示しなければならず、容易なことではありません。ただ、氏名のふりがな違いや現住所と違う地域で加入していた場合は、それらを明確にすることで発見できる場合があります。
 それから、厚生年金の記録ミスは、女性等では旧姓で登録されているにもかかわらず、本人からの申し出がないため確認がされない場合、厚生年金に加入する毎に新規番号で加入したため現在の基礎年金番号以外の番号で加入していたため確認されない場合などがあります。いくつかの考えられる氏名のふりがなを申し出て探してもらうことも大切です。
 いずれにしても、勤務していた会社名をすべて申し出て、必ず書面にて調査依頼し回答をもらうことです。窓口で「データが見あたらない。」の一言で引き下がらないことです。書面で調査依頼することで多くの記録が確認されています。
 以前から、年金既受給者からの年金相談では、昔の勤務歴から加入期間を探し出して年金を増額させた例は数多くあります。最近は社保庁の検索機能で未然に発見しているようですが、まだまだ、宙に浮いている加入期間(短期間のもの)が多くあるものと思われます。これらの未処理の件数を社保庁は把握しているようですので、早く、本人と思われる情報との突合が望まれます。
 今後、年金額の目減りは避けれないのですから、僅か1月の加入でも受給漏れのないようにしたいものです。また、若い方でも、一度ご自分のデータを確認してみてはいかがでしょうか。(2006.10)

[トピック一覧へ戻る]
年金分割の際の情報提供がこの10月から始まります

 いよいよ平成19年度から離婚時の年金分割制度が導入されます。それに先だって、この10月から、離婚の年金分割の準備と判断の材料に必要な「分割した場合の試算となるために必要な情報」の提供を受けることができるようになります。
 年金分割をする際には、分割する割合を決めなければなりません。そのためには、夫婦の厚生年金保険料納付記録があるのか、それらの標準報酬の合計がいくらか、を確認する必要があります。
 また、当事者が一番知りたいのは、分割した場合、どの程度の年金額になるのかということでしょう。そのため、当事者が50歳以上の方には、
@離婚しない場合の額
A最大限(50%)分割した額
B希望する分割割合の額
以上の3パターンの見込み額についても試算をしてくれることになりました
 情報提供を受けたい場合、自分自身の年金手帳と戸籍謄本などを持参し、分割した場合の納付記録や見込額を教えてもらう請求をします。約2週間程度で郵送か、希望すれば、窓口で手渡しで受け取ることも可能です。
 なお、一方が情報提供の請求をした場合、離婚前であれば、もう一方の配偶者にはその情報について通知しませんが、離婚後の方の場合は、他方に通知することになります。
 離婚時の年金分割については、しくみ自体の正しい理解はもちろんのこと、分割される範囲や、自分自身の年金加入記録など、必要な情報を入手し、正確な知識をもとに判断することが求められるでしょう。(2006.10)

[トピック一覧へ戻る]
社会保険の手続や様式が全国統一による方式になります

  社会保険にかかる、届出様式や添付書類については、これまで都道府県が独自で様式を工夫するなどしていて全国の統一が図られていませんでした。そのため、社会保険庁では、「社会保険業務処理マニュアル」を整え、この統一マニュアルに基づく業務処理をこの10月1日からスタートさせます。
作成されたマニュアルは全部で6冊、
  @健康保険・厚生年金保険 適用
    A健康保険・厚生年金保険 徴収
    B健康保険 給付
    C国民年金 適用
    D国民年金 保険料
    E国民年金・厚生年金 年金給付 ・・・・・・・に分かれています。
 様式が統一化されたため、都道府県ごとに独自で届書を作成するのではなく、本庁で一括購入し地方に配布することで経費節減にも寄与するとしています。
 様式の統一化は、主に健康保険と厚生年金保険にかかる届出や申請用紙で、市町村経由の届出用紙には今回手をつけていませんが、今後見直しを進めていくとしています。
 これに伴い、各種申請の際に必要となる添付書類についても変更となる場合がありますので、注意が必要です。
 例えば、社会保険の資格取得届と一緒に、年金手帳の添付が必要でしたが、今後は、事業主が確認をした場合は、添付の必要がないとされています。
 全国でバラバラの業務処理が統一化されることで、法令遵守の徹底による適正化、業務品質の向上を図っていきたい考えのようですが、今後は、便利な側面、窓口でどんなことがあっても画一的な対応になり、国民に別な不便さを強いることにならなければよいのがと案じています。(2006.10)

[トピック一覧へ戻る]
平成19年4月より、年金返上のしくみが導入されます

 平成16年の年金改正のひとつに「年金受給者の申し出による年金の停止制度」がありましたが、いよいよ平成19年4月より実施されます。
 年金の受給権は法律要件に合致したとき当然に生じ、本人が請求手続をして初めて支給が開始されるものです。ところが、高額所得者等がその年金を返上したいと思っていても、現行法では、初めの請求手続を保留する方法しかありませんでした。
 そのため、受給者から申し出があればそのときから年金支給を停止するしくみが導入されたものです。受給権そのものが消滅するのではなく、支給額が消える話しです。
 また、その年金の支給停止の申し出は将来に向かっていつでも撤回できますので、必要なときはそのときから年金支給を再開することも可能です。ただし、遡って支給になることはありません。
 これを受けて、厚生労働省は、富裕層に年金の返上を促すため、年金の受給を自ら停止した方を、表彰したり、希望者の氏名を公表するなど新たな仕組みを導入する方向で検討、今秋中に詳細を詰める方向にある、と報じています。
 本人に名誉を与えて年金給付を少しでも削減し、年金財政の悪化にブレーキをかけたい一心が読みとれます。厚生労働省と社会保険庁は、公表により、著名な政治家や企業経営者が返上したことがわかれば、追随する人が増える可能性があるとみていますが、効果がどの程度になるものでしょうか。(2006.10)

[トピック一覧へ戻る]
離婚分割の請求は、離婚後原則2年内に

  「これからは、離婚したら、夫の年金が半分もらえる。」というフレーズをあちこちで見かけます。この文言の側面には、簡単でない現実があることをよく理解しておきましょう。
 つまり、平成19年4月以後の離婚した場合、平成19年3月以前の婚姻期間分についても分割請求が可能ですが、双方の合意が必要という高いハードルつきのしくみとなっています。
 また、合意に至らない場合は、審判や裁判にて決定してもらうことになります。
いずれも分割請求の手続には、双方が話合いで合意した場合は、公証証書や公証人の認証を受けた私署証書など用意しなければなりませんし、記載する文言にも注意が必要です。 また、調停で合意した場合は調停調書、審判で確定された場合は確定審判、裁判で確定された場合は確定判決、和解で合意した場合は和解調書など謄本が必要となります。
 つまり、離婚が成立したからといって、自動的に年金が分割されるわけではありません。
 また、分割請求手続は、原則、離婚後2年内に行わなければなりません。これは財産分与の請求権の時効が2年ということに合わせたものです。
 ただし、離婚成立後、分割について裁判所に申立をしていたが、長引いて2年以上経過してしまった場合は、審理が確定してから1月以内に分割請求ができる特例があります。
 また、内縁関係がある場合は、第3号被保険者期間があるときに限り、その期間について合意分割の対象とされています。内縁関係から法律婚にと継続していた場合、又は法律婚から内縁関係にと継続していた場合など、分割請求の期限は、最後の関係終了から2年内ということにならないときもありますので、注意が必要です。
 いずれにしても、分割する按分割合の合意やその手続をすることの合意まではたいへんなエネルギーを必要とするはずです。
 都合のよいところだけ大きく取り上げる情報に惑わされず、過度な期待を持たず、まずは制度をよく知ることが大切ではないでしょうか。(2006.08)

[トピック一覧へ戻る]
特別障害給付金の申請が足踏み状態

 社会保険庁では、平成17年4月から始まった「特別障害給付金」の支給決定が、平成18年2月末現在の速報値で、5925件にどまっていると発表しています。
 制度発足時には、全国で2万4千人ほどの該当者がいるのではとみており、北海道ではその5%のおよそ1200人を予想しておりました。
 この制度の対象者は、@平成3年度前に国民年金に任意加入であった学生A昭和61年前に厚生年金等の被用者年金の配偶者で、任意加入していなかった方のうち、その期間内の初診日があり、現在障害等級1,2級に該当する場合に受けられる年金です。年金額は、1級で月額4万9850円、2級で3万9880円となっています。
 今回の速報値での支給決定の内訳は、学生が2965件、配偶者が2960件と、ほぼ半々。ちなみに、北海道ではこれまで423件が支給決定されておりますので、高い申請率にあります。
 特別障害給付金ということで、公的年金とは別な制度ではありますが、支給要件にある初診日、障害認定日、障害の状態、書類の整備、年金額などは、ほぼ障害基礎年金に準じています。
 初診日において年金加入者ではありませんので、保険料納付要件は問われません。しかし、初診日が数十年前に遡ることもあり、申請書類の整備が容易でありません。社会保険庁は、そういった事情にできるだけ配慮して受け付けるようにとしています。
 制度の周知が充分に図られていないこともあり、まだ申請できるのに申請していない方も多いと思われます。まずは市区町村の年金課、社会保険事務所で早めの相談をお勧めします。(2006.06)

[トピック一覧へ戻る]
約3分の1の高齢者が60歳前に一人暮らしに

 平成18年版の「高齢社会白書」によると、65歳以上の高齢者は過去最高の2560万人と、高齢化率も20.04%を突破し、国民4人で一人の高齢者を支える形となっています。
 また、65歳以上の高齢者の一人暮らしは平成12年で男性約74万人(高齢者に占める割合8%)、女性約229万人(同18%)でありましたが、年々上昇、特に男性の一人暮らしが顕著な増加となっております。平成37年には、男性の一人暮らし高齢者は15.5%、女性の一人暮らし高齢者は22.5%に達するとみています。合わせては、夫婦のみ世帯を抜いて34.4%に達すると見込みとしてています。
 対象者が一人暮らしになったときの年齢をみると、女性は「65〜69歳」が20.2%と最も多く、男性は、「60〜64歳」「65〜69歳」「70〜74歳」の3区分ともに16.4%の状況です。男女ともに半数が60〜74歳に集中していますが、約3分の1は60歳前に一人暮らしになっていることがわかりました。
一人暮らし世帯の生活の満足度は「満足」「まあ満足」で約74%というように、気楽に過ごせる分、心配事として「自分の病気・介護」「頼れる人がいない」などを挙げています。特に、一人暮らしの高齢者は経済的な心配より、生活面での心配が大きいようです。(2006.06)

[トピック一覧へ戻る]
新しい4分の1免除、4分の3免除制度がこの7月から申請受付

 はからずも社会保険事務所の不適正免除処理が大々的にマスコミに取り上げられたことで、免除制度の認知度は上がったように見受けられますが、これまでの全額免除と半額免除制度の他に、この7月から、国民年金の保険料の1/4を納めて3/4を免除される制度、3/4を納めて1/4を免除される制度が新しく施行されます。
 各自の所得に対応して、きめ細かに免除をしていこうとするものですが、納める保険料が減額になればなるほど、将来の年金も一定額が減額になりますので、いずれも、国民年金の保険料納付が、収入減などにより難しいときに利用する制度であると理解したいものです。
つまり、加入者は個々の事情に応じて、これらを上手に利用して年金加入を続けることが将来に向かっての一番の得策になるはずです。未納は決して賢い選択にはなり得ません。
 ただ、このようなきめ細かな制度がいくら用意されても、現実の年金制度は複雑であり、さまざまな改正が頻繁に行われるため、加入者にはなかなか正確な情報が伝わりにくく、これらの活用にいたらないのは皮肉なものです。
 なお、新しい1/4と3/4免除制度においても現金による割引き前払い制度があります。(2006.06)

H18.6まで H18.7〜 保険料額(H18)
  1/4免除 10,400円
半額免除 6,930円
3/4免除 3,470円
全額免除 全額免除 0円
[トピック一覧へ戻る]
社保庁、年金教育実施率25%の目標で一層の推進へ

 昨年9月に策定した社会保険庁の業務改善プログラムでは、最重要課題のひとつが「年金制度の周知徹底」であり、具体的な取り組みがこれまで進められて来ました。平成15年度には「年金教育推進協議会」を各社会保険事務局に設置、教育関係と連携を図り、生徒に対する年金セミナーを実施、年金制度の周知徹底に図ってきたところです。
中・高の年金教育実施校率は、平成14年度で18.2%、15年度で19.1%と進み、平成16年度では対象校1万6531校のうち、生徒に対するセミナー実施率は21.9%(3616校)となりました。平成16年の教師に対するセミナー実施率は55.6%と5割を超えています。とくに大都市やその周辺の都市で多く実施されているもようです。
平成18年度の事業計画では、さらに年金セミナーの実施率を、全中学・高校数の25%(全国値)以上とした目標を掲げ、各教育委員会への協力要請、副読本の改良、リーフレットの作成など、一層の工夫を行っていくとしています。
実施することを目標とするのではなく、生徒の理解力、周知実績なども一緒に推しはかって結果を出してもらいたいところです。(2006.05)

[トピック一覧へ戻る]
老齢基礎年金の繰上げ受給率が上昇傾向に

 国民年金の老齢基礎年金は、原則、65歳からの受給ですが、希望により60〜64歳と繰上げて受給することができます。年金を早く受給できるのがメリットですが、繰り上げると年金は一生減額されるなどのデメリットがあります。そのため、昨今の平均余命の伸びにより、繰上げ受給をする方は、年々減少傾向にありました。 平成15年度に新規に受給し始めた老齢年金受給者(累計で36万人)のうち、繰上げの受給をした方は12万人、繰上げ受給率は全国平均で31.5%となっています。
平成13年度から老齢厚生年金受給者の繰上げ制度が加わったことで、新規請求者の繰上げ受給率ここ数年は上昇傾向にあります。
繰上げ受給率の高い地域は関東以北の東日本、低い地域は北海道、中国地方中心の西日本となっています。北海道は、以前から、繰上げ受給率は低い傾向にありました。しがらみのない地域であり、繰上げ受給の選択が、周囲の年金受給者の影響を受けることなく、自立しているのかも知れません。(2006.05)

[トピック一覧へ戻る]
動画の「ねんきんWEB」で年金制度の解説がスタート

 社会保険庁は4月20日から、動画で年金制度をわかりやすく解説するインターネット番組「ねんきんWEB」をスタートさせました。
キャスターが制度を説明するなど、映像や図解などでビジュアルに年金制度を解説しています。内容は、
@公的年金って何?
  A国民年金の手続
B年金見込額の試算・年金相談窓口
の3つのテーマです。
私も早速、聞いて(見て)みましたが、確かにわかりやすくポイントを絞って話していました。年金不安いっぱいの若年層が、少しでも制度を理解していけば結果良しですが、どのくらいの方がアクセスするのか知りたいところです。
 アドレスは、http://www.sia.go.jp/ です。(2006.05)

[トピック一覧へ戻る]
IDパスワード方式による年金加入記録の照会の即時回答が始まる

 社会保険庁のホームページでは、現在はすでに、「年金額簡易試算」「年金見込額試算申込」「電子証明書方式による加入記録照会、見込額試算」の3種類の加入記録照会・見込額試算が可能となっていますが、今年、3月末から、ID/パスワード(PW)方式によるインターネット上で年金加入記録が分かるサービスが始まります。
 まず、社会保険庁のホームページにアクセスし、申請欄に基礎年金番号、年金コード、氏名、生年月日、住所などを打ち込みます。その本人情報と社会保険業務センターで持っている情報と一致した場合、本人宛にID/PWを送付します。その送られたID/PWを使って、自身の年金加入記録を問い合わせれば、ネット上で即時に回答が得られるものです。当面は、年金加入記録の即時回答のみですが、今後、年金見込額の即時回答についても、検討していくもようです。(2006.03)

[トピック一覧へ戻る]
年金の「現況届」が不要になるサービススタートする

 社会保険庁は、今年10月から、住民基本台帳ネットワークを利用し、「現況届」の提出を省略するサービスを始めます。
「現況届」は、年金受給者が引き続き年金を受ける権利があるかどうかを確認するため、毎年1回本人の誕生月の末日までに提出しなければならないもので、現在は、誕生月の2ヵ月前 に社会保険業務センターから本人宛送付され、それに署名等をして返送をするものです。
 今回の現況届の省略は、社会保険庁が既裁定者に係る住民票コードを収録、その住民票コードをキーに住基ネットに照会をかけ、同庁が持っている情報と一致すれば、本人と特定でき、生存確認が行われるものでです。  このサービスは、今年10月(12月生月者)から実施する予定で、年間3千万人弱のうち、スタート当初は5〜6割程度がこのサービスの対象とみられています。(2006.03)

[トピック一覧へ戻る]
議員年金を完全廃止とすることへ与野党合意

 何かと話題に上がる議員年金(国会議員互助年金)ですが、平成18年4月に完全廃止する方向で与野党合意がされました。
廃止には国庫負担分など国の予算編成にかかわることから、今後、現在の受給者に対する給付のあり方、議員が支払った納付金の取り扱いなどについて、さらに与野党で協議していくことになりました。
 ちなみに、現行制度の議員年金のしくみは以下のとおりです。
議員年金の掛金は月額10.3万円、在職10年以上で65歳から年金が、10年未満では一時金が支給されます。
具体的に年金額は、在職10年で412万円、20年で494万円、30年で577万円、となり、在職中は受給できず、納付義務は継続されます。また、前年所得が700万円超の場合は減額支給になります。公務傷病、遺族扶助などの年金もあります。
なお、一時金は在職3年で297万円、6年で593万円、9年では890万円となっています。
 厚生年金などと比較するとかなり高いが、国の重要な職責を果たしている国会議員であるから妥当と思う額での決着ではなく、小泉首相の強い働きかけにより、廃止の方向に動いたようです。(2006.01)

[トピック一覧へ戻る]
「裁定請求書」の事前サービスが開始

 社会保険庁は、平成18年からは団塊の世代が60歳を迎えはじめ、今後は年金受給者が増加することから、年金請求のための「裁定請求書」用紙の事前送付サービスを平成17年10月から始めました。
 これに先立ち、平成16年3月からは、58歳到達者に年金加入記録を事前に通知するサービスを開始しています。前もって自分の加入記録を確認、整備しておくことで、その後の手続をスムーズに行うことができます。
 事前送付サービスの概要は以下のとおりです。
@60歳、65歳到達の3ヵ月前に「裁定請求書」用紙が送付されます。誕生日以後に添付書類を用意して手続を行います。これは、受給資格を満たしている方への送付です。
 昭和21年1月2日以降生まれの60歳、昭和16年1月2日以降生まれの65歳から、順次、用紙が送付されます。
A60歳到達者で、受給権を確認できない方へは、「年金に関するお知らせ」ハガキを送付します。自分の加入期間の他に、カラ期間、共済期間などがある方です。
 社会保険事務所で確認後、従来の請求書用紙を使用して請求手続を行います。
B60歳以降、老齢厚生年金の受給資格がありながら未請求の方には、65歳になる3ヵ月前に「裁定請求書」用紙が送付されます。速やかに手続を行いましょう。
 「裁定請求書」用紙には、あらかじめ、基礎番号や氏名、住所、加入期間が印字されていますので、手続がかなり便利になるとともに、請求漏れや遅れを未然に防ぐ効果が期待されます。
また、送付された請求書用紙を紛失したとき、書き損じたときなどには、従来の請求書用紙(社会保険事務所に備え付け)にて手続きをとることになります(2006.01)

[トピック一覧へ戻る]
確定申告や年末調整に社会保険料控除の証明書添付が義務づけ

 平成17年分の確定申告または年末調整から、納付した国民年金保険料についての社会保険料控除の適用を受けようとする場合は、保険料を支払ったことを証明する書類を、確定申告または年末調整の際に添付しなければなりません。
 そのため社会保険庁は、平成17年分としては、1月1日から12月31日までの間に保険料を納付した方を対象に「社会保険料(国民年金年金保険料)控除証明書」を発送する予定です。
 実際は、今年1月1日から9月30日までの間に保険料納付があった方に対して、17年の年末調整に必要になりますので、11月上旬に証明書が送付されます。既に納付された額とともに、生命保険などの控除証明書のように、年度末までの支払予定額を見込額として計上(口座振替者及び完納者に限る)することになります。
 また、10月1日から12月31日までの間に、はじめて保険料の納付があった方については、翌年2月に証明書を発送することを予定しています。
 この納付額証明書の添付は、平成17年度税制改正大綱に盛り込まれ、今年の通常国会で成立、義務づけられたものです。既に社会保険庁は、平成16年度からサービスの一環として1年間の国民年金の保険料納付額を記載したお知らせは送付しておりました。

(2005.10)
[トピック一覧へ戻る]
子供の持つ余裕のない若年世代が増加傾向

 総務省「平成17年版国民生活白書」によりますと、年収が400万円以上世帯では子供の数と年収との間に明確な相関関係はみられなかったが、年収400万円未満の世帯では子供のいない世帯の割合が他の層より高く、「一定の経済力を下回ると、子供を持つ経済的負担感が高まり、子供を持ちにくくなると考えられる」とし、子供の数と所得の関係は必ずしも明確でないものの、子育てするためには、最低限の世帯所得が必要との認識を示しています。
 また、学校を出てすぐの就業形態をみると、高卒、大卒ともに正社員は7割強で、2割弱はパート・アルバイト(派遣社員含む)となっており、「パートタイム労働は、若年の男女においても主要な働き方となってきている」とし、こうしたパート・アルバイトの年収は、同年代の正社員の3割強程度で、年収は120万円〜130万円程度に留まり、若年層の所得格差の拡大につながっているとしています。
そして、パート・アルバイトのままでは賃金は上がりにくく、正社員になるのも困難で、パート・アルバイト同士の夫婦が若年層で少しずつ増えている点も上げています。
白書ではこのほか、@1人の子供を育てる費用(22年間計)は1300万円余り、A二人目の子供を育てる追加的な費用は一人目の8割弱、三人目は一人目の6割弱まで低減、と子育て費用を分析しています。(2005.10)

[トピック一覧へ戻る]
日米社会保障協定の発効されました

日本が結ぶ社会保障協定のなかで最大規模の「日米社会保障協定」が、この10月1日から発効しました。 アメリカへの海外在留邦人は約21万人、日本企業から派遣は約4万人と推計され、企業の保険料負担がかなり軽減されるものと思われます。また、まもなくアメリカの年金を請求する方も登場するものと思われます。
日米社会保障協定の主な目的はふたつ、実務的には以下のとおりです。
@二重加入の防止
原則、日本又はアメリカの年金・医療保険制度のいずれかのみに加入します。
日本の企業からアメリカへ派遣される場合で一定要件を満たしているとき、日本の社会保障制度に継続加入し、アメリカの社会保障制度の加入を免除されるためには、日本の年金・医療保険制度に加入していることを証明する「適用証明書」の交付を社会保険事務所に申請しなければなりません。
申請が承認されると、事業主を経由して被保険者に交付、渡米後、その「適用証明書」をアメリカの勤務先に提出することにより、アメリカの年金・医療保険制度の加入手続が不要となるものです。なお、派遣元企業が手続を行うため、本人が行う必要はありません。
A年金加入期間の通算
日本とアメリカの年金加入期間を相互に通算し、それぞれの国の年金受給権を得ることが可能となります。
年金受給は、両国の年金制度に加入した期間に応じ、それぞれの国から受けることになります。
年金の受給資格期間のカウント方法が、日本は月単位なのに対し、アメリカは実際の就労月とは関連せず、四半期毎の「クレジット」という単位でカウントします。
暦年中の収入920ドルにつき1クレジットが付与され、3680ドル以上で4クレジットが付与されます。
そして、年金加入期間が40クレジット(10年相当)以上あれば、老齢年金の受給資格が得られます。
ちなみに、日本の受給資格は25年以上の加入期間が必要です。
★年金請求手続き
 日本に住み、アメリカへの年金制度に加入期間がある方もしくは遺族が、日本の国民年金・厚生年金の請求をする場合は、「合衆国年金等法令に基づく期間等の申立書」に必要記載事項を記入して、裁定請求書に添付しなければなりません。
 また、日本に住んでいて、アメリカの年金を請求する場合で、老齢年金の請求手続は、受給権(原則65歳)発生の3ヵ月前から、日本の社会保険事務所や年金相談センターでも行うことができます。
 なお、請求手続を受給権発生日から6ヵ月以上遅延すると、時効により、遡って6ヵ月前の分からの年金しか受けられませんので注意が必要です。(2005.10)

[トピック一覧へ戻る]
平成16年簡易生命表による老後の長さ

 厚生労働省が発表しました平成16年簡易生命表によりますと、日本人の平均寿命は男性が78.64歳、女性は85.59歳で、過去最高を更新、平成11年から5年連続の伸びとなりました。外国との比較では、日本の女性はトップ、男性はアイスランドと競う形で2位となっています。
 平成15年はインフルエンザの流行による、肺炎、または過去最高の自殺者増加が、寿命を減少させましたが、平成16年は脳血管疾患、心疾患、肺炎及び自殺の要因が改善されて平均寿命を延ばす方向に働き、一方、悪性新生物(ガン)が平均寿命を減少させる方向に働きました。
 また、誰もが年金受給する65歳の平均余命は、男性が18.21年、女性は23.28年となっております。ということは、男の人生80年のうち5分の1、女の人生85年のうち4分の1は、65歳からの年金暮らしということでしょうか。
 さらに、男性2人のうち1人、女性では4人のうち3人までが、80歳まで生存するとしています。とにかく、女性の老後は本当に長い。(2005.08)

[トピック一覧へ戻る]
離婚と年金

 離婚による年金分割が、団塊世代のリタイアに合わせるかのように、2年後からスタートします。
「夫婦の年金」が「夫の年金」「妻の年金」へと分割されることは、年金制度の空極の課題である「年金の個人単位化」の手始めとなるものであり、主婦の「内助の功」を年金法で明確にした意義も大きく、全体としては評価できるしくみと言えます。
 今後の男性、女性のそれぞれの生き方、家庭のあり方などに、少なからず影響を与えることになるのではないでしょうか。
 離婚の際の年金分割のしくみはには2つありますが、その概略です。
@2007年度以降の離婚の場合に、婚姻期間中の二人の厚生(共済)年金分を、離婚後2年以内に、合意により半分割を上限で分割するものです。なお、2008年度以降の第3号期間に対応するところは、Aのしくみによります。
A2008年度以降の離婚の場合で、2008年度以降の第3号期間に対応する配偶者の厚生(共済)年金分を、請求によりいつでも半分割できるものです。なお、第3号期間以外に対応するところは、@のしくみによります。
 これからは、離婚で財産分与を決めるときは、これら年金分割も加味していくことになるでしょう。なお、分割された年金があるからと言って、本人が加入を怠り、自身で年金の受給資格をつけることができない場合は、分割された年金も受給できませんので注意が必要です。(2005.08)

[トピック一覧へ戻る]
各年金制度の財政の成熟化は

 少子高齢化の進展は、社会保障制度に大きな影響を及ぼすことになりますが、平成15(2003)年財政状況から見た各年金制度の「年金扶養比率(一人の受給者を何人の被保険者で支えるかを表す指標)」は、最も高いのが私学共済で5.34、次いで厚生年金3.00、地方公務員共済2.09、国家公務員共済1.76の順となっています。各制度ともに、年金扶養比率がだんだん下がり、特に地方・国家公務員共済は、厚生年金に比べ、成熟化のスピードが速い模様です。
 一方、「積立比率(前年度末に積立金を何年分保有しているかを表す指標)」は、地方公務員共済が最も多く11.6年分、私学共済10.8年分、国家公務員共済7.05年分、厚生年金6.6年分、国民年金5.5年分となっています。
 年金制度は賦課方式のもと、給付の大部分は現役世代の拠出で賄われておりますが、今後はこのような制度の成熟化に伴い、積立金や国庫負担のあり方、さらに年金制度の一元化等の課題を整理して、年金額の実質価値を維持できる制度を目指して欲しいものです。(2005.08)

[トピック一覧へ戻る]
介護保険法の改正案が成立

 改正は、予防を重視した「新予防給付」「地域支援事業」の創設(H18.4施行)や、介護保険3施設の居住費・食費の保険給付からの除外(H17.10施行)といった内容が柱です。また、これまで不可能だった遺族や障害年金からの介護保険料の天引きを可能とする規定も盛り込まれました(H18.4施行)。
 厚生労働委員会で一部議員から、遺族年金や障害年金から保険料を天引きすることは、公租公課禁止の原則に反するのでは、という発言もありましたが、介護保険の保険料の算定標準となる所得金額には、遺族年金や障害年金は従来どおり含まないことにしており、公租公課の禁止との関係では問題がないとしています。
 第1号被保険者(65歳以上)の定額保険料の算定については、今後の政令を見守りたいものです。
 それにしても、介護保険料の負担増、給付費の負担増など、これまでと比較するとかなり厳しい内容となっております。特に低所得者には、入所者の負担が過重とならないよう、負担上限額を設定して補足給付を行うなどの措置がとられるようですが、それでも負担増は免れないようです。(2005.07)

[トピック一覧へ戻る]
平成16年平均貯蓄高、負債現在高ともに増加

 このほど、平成16年の貯蓄残高と負債現在高の概況(総務省統計局)が明らかになりました。
  一世帯当たりの貯蓄現在高は1,692万円(前年比0.1%増)で、世帯主が60歳以上の勤労者世帯の貯蓄現在高は2,235万円と30歳未満世帯349万円の約6.4倍となり、また、60歳以上の勤労者世帯のうち3,000万円以上の貯蓄を保有する世帯は、全体の約4分の1(26.2%)を占め、勤労者世帯全体における割合(9.7%)の約3倍となり、60歳以上の世帯の貯蓄現在高が際だって大きい。
  一方、一世帯当たりの負債現在高は524万円(前年比3.1%増)で、このうち勤労者世帯の負債現在高は655万円(前年比8.3%増)、負債現在高の約9割は住宅・土地によるものとなっています。(2005.6.26)

[トピック一覧へ戻る]
日仏、日白の社会保障協定が成立

  日本とフランス、日本とベルギーとの間における社会保障協定の実施特例法案が6月10日衆院本会議で可決成立しました。両協定とも18年度中の発効に向け今後調整が図られ、@二重払いの防止、A年金加入期間の通算、の措置がとられます。 保険料負担の免除の対象となるのは、フランスが年金・医療・労災保険(保険料率は労使合計で38%)、ベルギーが年金・医療・労災・雇用保険(同38%)、日本は厚生年金保険と健康保険(同 23.384%)。   なお、労災保険や雇用保険を協定対象に含めるのは、日本の社会保障協定では、これが初めてになります。
 1980年代後半以降、多くの日本人が海外にある日系企業の駐在員として派遣されるようになったため、諸外国と社会保障協定を締結されてきました。ドイツ・イギリス・韓国とはすでに協定が実施され、アメリカはこの秋にも実施が予定されています。(2005.6.26)

[トピック一覧へ戻る]
社会保険庁、国民年金保険料未納者へ強制徴収の拡大

 社会保険庁は、15年度から本格的な強制徴収の実施をしていますが、16年10月より市町村からの所得情報取得が可能となったため、今後は、国民年金の保険料の長期未納者のうち一定以上の所得がある全ての者を対象に強制徴収を実施するなどの強制徴収拡大の方向を打ち出しています。
 過去2年間について未納の者は約440万人、そのうち世帯所得額が500万円以上の約120万人に対し、2年に1回強制徴収を実施する予定です。(2005.6.1)

[トピック一覧へ戻る]
厚生年金基金の数、800基金切るまで減少

 一時は2000近くまであった厚生年金基金ですが、17年4月1日現在で799基金、将来に向かって代行返上した基金を除くと、707基金まで減少しています。代行返上や解散をして、確定給付企業年金や確定拠出年金(企業型)に制度転換しているものと思われます。
 厚生年金の代行部分については、解散した場合は、給付は厚生年金連合会より受け、代行返上した場合は本来の給付と一緒に政府から受けます。
 ただし、17年4月からの特例(最低責任準備金を下回っていても解散が認められる)による解散の場合は、代行返上と同じように、政府から給付を受けることになります。
 従業員がいざ給付を受けるときに迷わないような説明が企業に求められます。(2005.6.1)

[トピック一覧へ戻る]
社会保険庁、社会保険の未適用事業所に職権による強制適用開始

 社会保険庁は、厚生年金、政管健保の未適用事業所への適用で、平成17年度から職権による適用業務をスタートする予定です。当面は従業員20人以規模以上から取り組む予定ですが、今後は15人以上に事業所についても順次取り組むとしています。
(1)重点加入指導を概ね3ヵ月以上実施しても加入の届出を行わない場 合について、職権適用
(2)特別な理由がなく加入手続を行わない事業所であって、重点加入指導 を引き続き実施していくことが困難である場合については、2回以上 の個別訪問による事業主に対する指導実績を目途として職権適用
定期的な登記申請書の閲覧や雇用保険適用事業所のデータとの突き合わせにより、未適用事業所を把握していく模様です。 (2005.05.02)

[トピック一覧へ戻る]
厚労省、労働保険の未適用事業所を洗い出し、強制適用を開始

 厚労省は、労働保険の強制適用を平成17年度より開始する方針です。 社労士など100人を「適用指導員」として各労働局に配置し、未加入事業所の洗い出しと指導を強化、再三の指導にもかかわらず加入しない場合には、従業員20人以上の事業所を中心に強制的に加入させて保険料を徴収するというものです。
 また、10月からは故意と過失に区分し、事故発生事業所が届出に関する指導を受けていた場合は故意として保険給付額費用の10割を、指導を受けていなかったが未届け状態が続いている事業場には重大な過失としてこれまでどおりの4割を徴収することとしています。
 労災保険の保険給付額の全額というのは、大きなケガなどの場合、相当な金額になると思われます。本来は事業開始から10日以内に届出をしなければならないもの、現場作業に忙しく労災保険の適用事務が後回しになっているということは避けたいものです。(2005.05.02)

[トピック一覧へ戻る]
社会保険庁、第2土曜日など年金相談日、時間の拡充、FAX相談受付開始

 社会保険庁は、4月から、毎月「第2土曜日」は、全国全ての社会保険事務所及び年金相談センターで年金相談を実施すると発表しました。
また、第2月曜日は全国で受付時間を延長、第1,4,5月曜日は主要な社会保険事務所で時間を延長して年金相談を受け付けします。
また、耳が不自由な方に配慮し、FAXによる年金相談も4月18日から全国で行われます。所定様式(社会保険庁ホームページに掲載)に記入のうえ社会保険事務所等に送れば、受信後、受付を完了したことをFAXで知らせてくれ、個人記録に基づくものは郵送で、一般的な回答はFAXで回答するとしています。(2005.05.02)

[トピック一覧へ戻る]