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Last Update:2007/4/1  
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Q&A 健康保険 お答え

★Q1 病気で傷病手当金を受けている社員(5年在籍)が、治療が長引くため今月で退職します。引き続き傷病手当金を受給できるでしょうか。退職時に何か特別な手続は必要でしょうか?(2005.12)

被保険者の資格喪失日の前日まで1年以上継続して被保険者期間があり、退職日までに、現に傷病手当金を受給しているときか、傷病手当金を受けられる条件を満たしている場合は、退職前と同様に傷病手当金が支給されます。 条件を満たしている場合とは、例えば、治療のため仕事が出来ず、連続した3日間の待期を超えて会社を休んだが、会社から給料を受けていたため、傷病手当金が支給されなかったというようなときです。 受給期間は、在職中に傷病手当金を受給し始めた日から1年6ヵ月の期間内です。ここでいう1年6ヵ月とは、受給した実日数でなく、暦のうえでの1年6ヵ月です。つまり、ひとつの病気やケガについて1年6ヵ月が経てば、その間の出勤・欠勤日数に関係なく、傷病手当金の支給は打ち切られます。 なお、退職後も継続して傷病手当金を受給するために、特に定められた手続はありません。在職中のときと同様に、「傷病手当金請求書(退職者用)」に医師の意見の記載を受けて提出することになります。退職後のため、事業主の証明は必要ありません。医師の意見は、労務不能と認めた期間、傷病の状態や経過などについてのものですが、これにより、保険者が判断し、傷病手当金を支給します。

★Q2 新規採用者の5日以内の資格取得の届出が遅れてしまっているうちに、社員本人が病気になりました。この間の治療費はどうなりますか?(2005.12)

健康保険の被保険者資格は、届出をして保険者から確認を受けていなくても、入社日などに遡って得られますので、その時点から療養の給付(健康保険の治療)を受けることができます。 一方、健康保険で治療を受けるときは、医療機関の窓口で被保険者証を提示するのが原則です。つまり、まだ被保険者証が交付されていない場合は、健康保険の治療を受けることができないことになります。 このような場合で、保険者がやむを得ないと認めるときは、いったん治療費の全額を立替払いし、あとで「療養費の支給申請」して差額を返還してもらうことになります。 ただし、長期間故意に資格取得の届出を怠っているときのような場合は、「療養費の支給申請」が認められないこともあります。 なお、被扶養者は、保険者の確認を受けて初めて被扶養者として健康保険の治療を受けられるものです。そのため、届出が遅れている間に病気になっても、健康保険の治療を受けることができません。ただし、被保険者と同様、やむを得ない理由で届出が遅れ、その間に自費で受けた診療については、あとで「療養費の支給申請」ができます。 被保険者の資格取得届、被扶養者届は、取得日から5日以内で、速やかに手続をしたいものです。

★Q3 先月退職した社員が自殺で死亡しました。自殺した場合も埋葬料は支給されるのでしょうか。また、退職後でも支給されるのでしょうか?(2005.12)

被保険者が死亡したとき、また資格喪失後3ヵ月以内に死亡した場合でも、故人の標準報酬月額1か月分(10万円未満のときは10万円)が「埋葬料」として、埋葬を行った家族に支給されます。 また、家族以外の方が埋葬を行った場合は、「埋葬料」の範囲内で、埋葬にかかった費用が「埋葬費」として支給されます。埋葬にかかった費用とは、埋葬に直接必要とした実費で、霊柩車代、葬式の際の供物代、僧侶への謝礼、祭壇一式料などです。葬儀の際の飲食などの接待費用は認められません。 「埋葬料」は、死亡の事実またはその確認があれば、仮埋葬のときや、葬儀を行わない場合でも支給されます。ただし、「埋葬費」は埋葬が行わなければ支給されません。 なお、自殺や犯罪行為などのように、故意に基づく事故による負傷に対する療養の給付(治療代)や傷病手当金などの保険給付は制限され、支給されません。しかし、死亡は絶対的な事故であり、死亡に伴う保険給付としての埋葬料は、被保険者であった者に生計を依存していた者に支給するという性質のものと捉えて、故意に事故を発生させたときでも、制限をしない取り扱いになっています。そのため、埋葬料(埋葬費)は普通に支給されます。

★Q4 出産育児一時金の受取代理制度とはどのようなしくみでしょうか?(2006.10)

これまで、被保険者は分娩費用の一時金を病院に支払い、分娩後、出産育児一時金を請求し受け取るしくみでしたが、この10月から、事前の申請手続きにより、一時金を医療機関に支払うことなく出産が可能となる受取代理制度がはじまりました。経済的負担が軽減されそうです。 対象者は、出産育児一時金を受けられ、かつ出産予定まで1ヵ月以内、又はその被扶養者のいる方です。 出産費用が仮に40万円の場合、保険者は出産育児一時金の35万円を医療機関に支給し、被保険者が差額の5万円を医療機関に支払うことになります。 また、出産費用が20万円の場合は、差額の15万円が保険者から被保険者に支払われます。

★Q5 健康保険の被扶養者となるために必要な生計維持の収入基準はどのようになっているのでしょうか?(2006.10)

次の場合、主として被保険者の収入によって生計維持されているとみなされ、被扶養者に認定されます。 @認定対象者が被保険者と同居している場合は、対象者の年収が130万円未満で、かつ被保険者の年収の半分未満であるとき、またこの条件に該当しない場合でも、対象者の年収が130万円未満で、かつ被保険者の年収を上回らない場合 A同居していない場合は、対象者の年収が130万円未満で、かつ被保険者からの援助額より少ない場合  一般的には、対象者の前年の年収で判断されますが、パート収入が月10万8,333円以上恒常的に続くと見込まれるときは、そのときから対象外となるとしています。収入とは、給与収入の他、老齢厚生年金や障害厚生年金などの公的年金はもちろん、失業給付も含まれます。なお、公的年金を受給しているときの年収は180万円を基準として判断されます。